建築ムーブ

建築業界を目指す人に向けて、業界情報を発信する情報サイト

アントニオ・ガウディ

世界を魅了する型破りの建築家

建築を知らなくても、アントニオ・ガウディの名前を知らない人は少ないでしょう。
1852年に生まれ1926年に他界しているガウディは、19世紀と20世紀の2世紀を生きた建築界の巨人です。
それほど世界的な常識として浸透しているガウディの名前は、もちろん虚構ではありません。

バルセロナを訪れれば至る所にガウディのデザインした建物と出会えるます。
最も有名なのが今なお建築途中のサグラダ・ファミリアです。
まるで自然に生えてきた巨大なつくしの様な聖堂で、完成するまで300年を要すると言われていました。

しかしながら、現在は建築技術も格段に進歩し、今は巨大クレーンが設置され、まるで建物の一部の様になっています。
そのため建築期間は短縮され、2026年には完成する見込みとされています。
世界中の職人が全力で建築に関わっており、建築から年月が経っているため同時に修復工事も行われているのが現状です。

内部の構造は外から見る以上に複雑です。
天井を見上げると放射状に光が降ってくる様な錯覚に陥る見事な形状で、複雑で緻密な構造は見るものを圧倒します。
2005年にユネスコの世界遺産に登録され、さらに2010年には教皇ベネディクト16世が聖水を聖堂に撒いたことから、一般の教会よりも上位にランクするバシリカとなったのです。

代表的な作品群

ガウディ作の共同住宅は、地区年数が経っている今もなお人気がありどれ一つとして平凡なものがありません。
自然の岩を掘って作られたかの様なだらかな曲線が特徴的なカサ・ミラは、屋上には不思議なオブジェがそびえ立っています。
また、窓が頭蓋骨を象ったカサ・バトリョは内部も独特で、中庭かの壁はブルー一色で空に続いています。

日本ではCMで使われた事もあるため知る人が多いのがグエル公園で、世界遺産登録されています。
カラフルなトカゲの噴水や、まるで自然の岩肌の様な回廊など、触れたり歩きたくなるスポットが数多く存在するバルセロナ市民の憩いの場所です。
世界中から観光客が訪れる様になり、公園は常に人で賑わっています。

天才建築家の非業の最期

スペインを訪れる建築家の卵は多く、いずれもガウディの作品を間近に見るのが目的です。
それほどまでに世界中を魅了するガウディですが、晩年はその名声とは裏腹に寂しいものでした。
晩年は一時期自殺を考えるほどに心が病んだと言いますが、その後はサグラダ・ファミリアの設計にのみ没頭し、まるで憑りつかれさかの如く服装なども全く構わなくなったと言われています。

1926年、ガウディ74歳の時に路面電車にはねられて亡くなっています。
実ははねられた時は身に着けているものがホームレスの様だったため、病院に搬送されるのが遅れてしまったことが彼の死を早めたのではないかと言われています。
ガウディは現在サグラダ・ファミリアで安息の眠りについています。

Comments are closed.