建築に関するコンサルタント
建築に関する仕事のうち、これから建築をしようとする物件について専門的な立場からコンサルティングをしていくのが「建築アドバイザー」の仕事です。
「建築アドバイザー」は一級建築士や宅地建物取引主任といった特別な資格がなくては就くことのできない業種ではなく、一般企業におけるコンサルタントのような仕事となります。
業務を行うための必須資格はないものの、実際に営業をしていくときには多方面にわたる専門的な知識が必要になってくるため、結果的に以前に取得した建築士やその他の建築に関する資格を全面に出して業務を行っているケースが大半です。
そもそもなぜ「住宅アドバイザー」という仕事が登場してきたかというと、住宅やビル建築においては専門的な知識が必要となることが多く、一般の消費者の多くはそうした業社側の説明をそのまま受け入れるしかないという弱い立場に置かれてしまうことが多いためです。
また、特定のコンセプトをもって建築を行いたいと考えているような人にとっても、自分の考え通りの建築物を実現するためにはプロの設計者や施工業者と話をしなくてはなりませんが、その時に専門的な知識がないとどうしてもうまく意思疎通をしていくことができません。
そうした一般消費者や法人と、建築の専門家の間に立ってさまざまな方面からアドバイスをしていくというのが「建築アドバイザー」の役割になります。
資格について
「建築アドバイザー」という資格そのものは存在しませんが、似たようなものとして「住宅建築コーディネーター」という厚生労働省認可の財団法人職業技能振興会による資格があります。
資格では、主に一般の住宅建築を希望する人に対してどのような手順で住宅建築を計画してゆくのがよいかということを提案する仕事をするための知識を身につけていきます。
勤務先としては住宅会社や工務店、あるいは設計事務所などがあり、そこを訪れる人に対して住宅建築のための流れを説明したり住宅ローンの借り方についてアドバイスをしていったりします。
「建築アドバイザー」として活躍をするためには、住宅建築に関わる専門的な知識とともに、投資やローンといったお金に関する運用の知識も必要になってきます。
すでに建築士や宅地建物取引主任などの建築や住宅販売に関わる資格を所有しつつ、住宅建築コーディネーターの資格も受けておくことで、自社で提案する内容をより消費者にとって望まれる形で提供していくことができます。