宮大工は神仏などの建築・改修を行う大工さん
最近はハウスメーカーの建築が多くなり、一般住宅を大工さんが手掛けるという姿も少なくなりました。
しかし大工さんは職人さん、日本の古くから伝わる伝統技術を持っている人ですから、この先もその技術を駆使し活躍してほしいです。
大工さんの中でも宮大工と呼ばれる人たちは、神社仏閣の建築、改修、修繕などに係わる技術者であり、全国各地の歴史的建造物の修理や保護のための改修など渡り歩いています。
渡り大工とも呼ばれる宮大工の人たちは重要文化財など神社仏閣の他にも、神輿なども手掛ける日本の文化を守る職人ともいえるのです。
この伝統的技術は弟子に伝えられるものであり、外部には決して漏らさないといいます。
つまり弟子がいなければ伝統技術を受け継ぐものもいないことになるわけです。
建築業に若者が目を向けないこともあり、宮大工の世界も後継者不足に悩んでいます。
宮大工は日本の伝統を支える仕事になる
日本の神社仏閣は釘を使わずに建築されていたり、細かい装飾が施されるなど宮大工ならではの伝統技術がそこかしこに利用されています。
宮大工を目指すことで昔から伝わる建築技術を受け継ぐ人材になることが可能です。
ただ家を作るということではなく、伝統技術の継承を受ける担い手としての責任感、さらに技術を受け継ぎさらに高め後の人材に後継していく意識の高さも求められます。
細かく根気のいる作業が必要となるため、手先の器用さ、根気よく物事に集中できる気力、また伝統技術を受けつぐという意識を持つことが重要です。
宮大工になるためには
大工の見習いになること、プラス日本の伝統的技術を受け継ぐという仕事になるため、伝統建築を学べる学校、若しくは宮大工の棟梁のもとで勉強する必要があります。
高校から大学や専門学校などに行く場合には、建築大工技能士、木造建築士などの資格を取得し、大工としての基礎技術を持っているといいでしょう。
棟梁のもとで勉強する場合は下済み生活が長くなり、はじめのうちはそれほど高いお給料を望めないこともあるので、長い目で見て一流の宮大工になるという心構えも必要です。
高校卒業後、学校で学ぶということなら宮大工の技術を学べるような伝統建築系の学びがあるところを選択します。
その上で、卒業後、宮大工になるために棟梁につく、また神社仏閣の建築実績の高い会社に入ることが必要です。
高い意識を持っていることが大切
日本の建築技術は世界から見ても非常にレベルの高いものです。
その中でも、宮大工は昔ながらの神社仏閣などに使われてきた伝統技法を学ぶ必要があります。
一人前になるには長い時間がかかりますし、生涯修行ともいわれる世界です。
根気よく、伝統文化を継承するものとしての高い意識が必須となります。