建築ムーブ

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アトリエ事務所

魅力的な職場

「アトリエ事務所」とは、言い換えれば「有名建築設計事務所」というようなもので、主に個人で活動する設計士が設計部分のみを独自に行う業者ということになります。

建築士というのはある意味アート的な仕事をするものという側面もあるので、独自の建築テーマに沿った自由な設計を提案できるというところが魅力的な職場であると言えます。

アトリエ事務所に就職するということは、自分自身で独立して新たに事務所を構えるという方法もしくは、すでに営業をしている事務所にアシスタントとして就職するかという二つから選ぶことになります。

なおこの「アトリエ」という名称がついているのは、もとは有名建築家である磯崎新氏が独立して建築事務所を設立する際に「磯崎新アトリエ」という屋号を用いたことが起源となっています。

こちらが設立される以前にも建築士が独立して仕事を行うという例はあったのですが、「○○建築設計事務所」という名称がいかにも古めかしく、設計という作業が事務的作業の一貫であるかのような印象を与えてしまうこととの差別化をはかるためにあえてクリエイティブなイメージのある言葉を選んだというふうに言われています。

以降、どちらかといえば建築設計を行うときにそこの建築士が独自の芸術的な面を前面に打ち出している方針をしているときには、「アトリエ事務所」というふうに呼ぶようになっています。

あこがれの場所

建築士を目指す人達にとって、アトリエ事務所は憧れの場所の一つといっても良いかもしれません。
日本の建築技術は世界的にも大変高いものと評価をされていますが、その評価の底上げをしているのが全国にあるアトリエ事務所であるとも言えます。

通常の建築物の場合には実用面ばかりに目が行ってしまい、建物の外側の見栄えや町中に建ったときの印象についてまで深く考えられるようなことはありません。

ですが、本来建築物はまちづくりの一つの要素であり、そこに建物が存在することでどう町並みの中で存在感を出していくかということは重要な問題になっています。

ただ反面でアトリエ事務所の場合はその設計を行う建築士の好みやセンスが前面に出てしまうので、クライアントとどうしても波長が合わないということもよくあるようです。

有名なアトリエ事務所になると、そこの建築士を指名してやってほしいというような依頼も来るようになります。
建築士としての自己実現ができる職業という点においてはナンバーワンといえるでしょう。

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