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AIの導入は人間の仕事を奪うのか?

人材不足が深刻な建設業界

震災、自然災害によって大きな被害となったエリアが多い事、また東京オリンピックを控え大型の工事が多くなり建設業界は今、非常に仕事が多い状況です。
しかしそこで問題となっているのが人材の不足といわれています。

そこで脚光を浴びているのがAI 人工知能乗り用です。
ただ私たち人からすると、建設業界にまでAIが入り込んでくることで、将来人の仕事がなくなってしまうのでは?という懸念でしょう。

人材不足イコール技術者不足

建設業界では週休二日制、月45時間、年間360時間という36協定が徹底されていないこともあり、若い人材が少ないといわれています。
働く人の数が少ないということも深刻ですが、そこにイコールとなるのが技術者不足です。
働く人がいるとしても資格保有者が少なくなると、業者は工事をとることができません。

若い人たちがどんどん建設業界に入り、そこで資格を取得し建設業界を引っ張ってくれればいいのですが、建設業界の就労者のうち、29歳以下の若者はたった1割程度です。
若い人材を確保できない状態で国が進めているのが「i-Construction」「ICT」といわれています。

国が進める「ICT」って何?

建設業界での人材不足がかなり深刻な状況となっていることで国が打ち出したのがICTです。
簡単にいえば建設の仕事の中にIT技術、AI技術を取り入れるというものとなります。

建物を建築する事を考えた時、設計による正確なデータによって作業を進める必要がある建設という仕事は、AIとの相性がすこぶるいいのです。
AI、建設用ロボットが働くことによって人材の不足を解消で木、生産性が向上、こうした技術を取り入れることで新しい若い人材も建設業界に参入しやすくなります。

AIや建設用ロボットが働いてくれることで、女性や高齢者など現場作業に不向きといわれる人材も参入しやすくなるなど、利点を沢山もっているのです。
勿論危険な場所、リスクのある現場に関してロボットが作業してくれれば安全性の向上にも貢献できます。

ICTを利用する事で建設業界ではAIの開発やAIドローンを利用した3D測量、建物の管理、無人で施工できるロボット開発などに期待を寄せています。
例えば人の手が必要だった測量も、すでにドローン活用の測量として行われており、作業の効率化、時短化は証明されており、ここにCIMを組合わせることで設計を行う事もできるようになっているようです。

AIにできることってなんだ?

AIにできる事といえばやはり学習できるということが注目されます。
人が最低限の情報、方向性を与えることで指定されたことについてたった24時間で学習でき、過去の工事の情報などから最適な工法などを提案してくれるということもあるのです。
人との違いとして、忘れるということがないAIは完璧に覚えそれを実行できる能力を持っています。

さらに学習が進むと今目の前で起きていることを正確に判断、認識する事ができるのもAIの特徴です。
建設の中で言えば、技術者と同じ能力でこれは正常、これはおかしいという判断ができます。
人が作業を行う必要がないため、こうした認識力、学習能力があるAIなら、建設業界の深刻な人材不足をクリアできるともいえるのです。

会話もできるのですでに大手ゼネコンでは現場説明にAIロボットを利用していますし、過去のデータから危険予測もできるので、安全を考慮した施工ができるというのも魅力でしょう。

AIにできることはこの先も広がっていきますが、ただ情報を伝えるなどの点で人の力が必要となります。
建設分野でもAIがはいってくることで、確かに人がやっていたことについてとってかわることもありますが、その別の部分に人材が必要となるため、人が全く必要なくなるということはないでしょう。

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