建築ムーブ

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商業施設士ってどんな資格?

商業施設を総合的に計画・監理

消費者が日ごろから利用するすべての商業施設の、運営管理システムや各フロア、テナントのデザイン等をトータルにプランニングし、監理までを行なう幅広い技能を持つ優れたプロフェッショナルです。
現代の特に大規模商業施設は、消費者の日常生活と緊密なかかわりを持っています。

消費者のニーズは多様化し、個々にオリジナルティあふれる生活スタイル、高齢者や障がい者の安心で安全な生活、余裕やゆとりを追求するようになっています。
そのため、商業施設は大きなイノベーションの時代を迎え、街の活性化が求められているのです。
商業施設士は先進的な店内やテナントのイメージをトータルに企画し活気のある街作り、地域文化の魅力を最大限引き出す、クオリティの高いプランニング・運営が求められる社会的に大きな役割を担う仕事です。

各分野で異なる商業施設士の技能

活躍中の有資格者が業務の全範囲を網羅する技能を持つわけではなく、各自の得意なフィールドや特性に適した個別のプロフェッショナルとして活動します。

1.企画・立案分野であれば、個別の商品開発、出店計画のプランニング、商業環境や立地・近隣の商圏に関連した評価・診断、消費傾向に関連する知識やスキルが求められます。

2.店舗設計やデザイン分野であれば、施設計画・建築物等の設計、商業施設のデザイン・内外装工事・設備機器工事、商品の陳列・カラーバランス・照明プラン、などに関する知識やスキルが求められます。

3.運営・販売促進分野であれば、商品の仕入・納入・在庫管理、人事管理・施設管理・会計、販売促進・イベントの計画、広報宣伝、などに関する知識やスキルが求められます。

商業施設士の試験の概要

この資格試験は、学科および構想表現の2つの分野について実施されます。
試験は年に2回(夏季と冬季)実施され、夏季は学科試験と構想表現試験の両方が、冬季は構想表現試験のみが行われます。

学科試験は、共通問題と選択問題が出され、回答はマークシート方式で行います。
これに対する構想表現試験は、図案表現あるいは文章表現のどちらかを選ぶ方式で、課題は試験日のおおむね一か月前に発表されます。
合格発表は、試験日のおおむね一か月後に、受験者へ通知されると同時に、公式HP上でも行われます。

試験のタイムスケジュールと科目

学科試験のうち共通問題は、学科試験を受けるべき対象者全員が必須の科目です。
選択問題は、生活と商業、企画と計画などの4種の科目の内で任意の2科目を選択して受験出来る科目です。
構想表現試験は、図案表現と文章表現の内のどちらか1つの方法を選ぶことが出来ます。
図案表現は、平面図やイメージパースに関して解答が求められ、文章表現は論文や事業計画について解答します。